- 5) ストレス以外の睡眠障害で注意する病気
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『睡眠時無呼吸症候群』は、【表】でも睡眠障害の4分の1を占めます。文字通り、睡眠中に呼吸が一過性に停止し睡眠の連続性を妨げる病気です。一番の特徴はひどいイビキを伴うことです。不眠や過眠(運転中・会議中の居眠りなど)、朝の頭痛や倦怠感などから日中の集中力低下をきたすこともあります。さらには、低酸素状態によって心臓や脳の血管にも悪影響を及ぼす重大な病気です。
高齢者の不眠症に比較的多く、手足の瞬間的な筋肉のピクツキによって睡眠の連続性が妨害される『睡眠時ミオクローヌス症候群』も重要です。この筋肉のピクツキは、不眠が無くても50歳以上では約50%に認められるほどで、無視できない病気です。
交代勤務による睡眠障害の場合には、生活リズムの作り方が重要です。
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久留米大学睡眠障害クリニックにおける 全新患患者の診断別統計(1981年〜2000年)を一部改編
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男性 (%) |
女性 (%) |
1.ストレス性不眠 |
27.8% |
42.7 |
57.3 |
2.睡眠時無呼吸症候群 |
25.4% |
86.0 |
14.0 |
3.神経症に伴う不眠 |
10.8% |
44.5 |
55.5 |
4.うつ病に伴う不眠 |
9.8% |
43.8 |
56.3 |
5.睡眠リズム障害 |
6.3% |
65.5 |
34.5 |
6.ナルコプレシー |
2.6% |
75.0 |
25.0 |
7.特発性過眠症 |
2.1% |
59.1 |
40.9 |
8.周期性四肢運動障害 |
1.1% |
77.8 |
22.2 |
9.レム睡眠行動障害 |
0.9% |
94.5 |
5.5 |
10.反復性過眠症 |
0.8% |
63.2 |
36.8 |
総数:3,205名、男性:1,712名、女性:1,493名 【表】
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